設計のポイント:水廻りについて

水廻り設備はショールームで実際に見て触って選択を。

水廻りのメーカーと言えば、順不同で並べるとTOTO、ウッドワン、LIXIL、パナソニック電工、タカラ、クリナップというところでしょうか。各メーカーともショールームを持っていますので、当事務所では設計依頼されたお客様といっしょにショールーム廻りをさせていただいています。実際にそれぞれのショールームでキッチンコーディネーターさんなどの商品説明を聞き、お気に入りの設備を選んでもらい、見積書をもらいます。一通りショールーム廻りを終わると、手元に見積書やパンフレットなどがそろいますので、お客様に合うものを比較して決定していきます。

設計事務所はこのように既製品をいっしょに選ぶという仕事もしていますが、オリジナル品を家具として設計することもしていますので、既製品で対応するか、自由な家具設計をするかの選択も家具設計の場合の利点やら概算費用などを話しながら決めていきます。

システムキッチン

今までの経験ではシステムキッチンは既製品をお勧めしていることが多いです。木造の場合は防水の確かさや掃除のしやすさ、細かな収納の工夫、耐久性のあるスライド金具という点を考えてのことです。
システムキッチンのレンジフードは掃除のしやすさの点から見ると自動洗浄装置のついているクリナップのものは人気があります。レンジフードは各社掃除のしやすいものを揃えていますが、実際にカバーを外したり、ファンを外すところまで、ショールームでやってみることをお勧めします。見た目は同じようですが、違うことがよく分かります。是非そこまで試してください。

また、吊戸棚を引っ張ると降りてくるタイプのものもバネの強さに各社差があります。物が収納されるとその重みで軽く操作できるのですと説明されることもありますが、実際に物を入れて操作性を確かめたいところです。今のところ、もし要望があるなら値段は高いですが、電動のものをお勧めいたします。設計者としては、使われる方の身長が低い場合は、無理な位置の吊り戸棚にものを収納するのではなく、背面の食器棚スペースをよく検討して、必要なものが取り出しやすいように設計させていただいています。

システムキッチンの場合、パーツの選択だけの作業でものが出来上がっていくイメージが強いですが設計者からの要望にもある程度応じてもらえます。例えば、吊戸棚の底板を水切りパイプにしてもらい、吊戸棚の内部にキッチン廻りの掃除用具や、布巾など多少水が滴りそうなものを収納できるようにオリジナルでメーカーに作ってもらったこともあります。セミオーダーということですね。

ユニットバス

ユニットバスは既製品をお勧めしていることが多いです。ユニットバスを選ぶ時、各社とも浴槽自体の大きさや形状が見た目は似ていますが、実際に座ってみると違うものです。身長が高く足の長い方の場合は、ゆったり浴槽でくつろげるかどうか実際に浴槽の中に入って試してもらったこともあります。

洗面化粧台とトイレ

今までの経験では洗面化粧台は自由な家具設計をお勧めしていることが多いです。トイレは背に手洗い器付のタンク式のものがありますが、奥まで手を伸ばすのも高齢になると難しくなることも考えられますし、濡れた手からしずくが床に落ちたりもしますので、できればトイレの幅にゆとりを持たせ、サイドに手洗い器を付けるとか、隣接して洗面室を設け、ゆったり手を洗うとか考えたいものです。

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