工事監理とは、施工業者の社長さんや現場監督さんの工事管理とは違って、建築士法にもとづき、工事監理者として工事が設計図どおり、実施されているどうかをチェックする業務です。
そこで、安心安全に暮らせる家づくりを保証するため、私自身が工事監理を行い設計通りに材料や方法で実施されているかどうかチェックします。
現場監督さんが予定工期内で工事が行われるように工程管理や建築資材の発注をしたり、社内基準に従い、工事の品質管理をしたり、工事中の増減工事の増減見積書や清算書を出したりする仕事です。
建て主の代理の立場で「予定工程に遅れはないか」「増減見積書は妥当な金額か」「工事の品質は住宅金融支援機構木造住宅工事仕様書や契約の設計図書に照らし合わせて仕様書どおりのものが使われているか」をチェックする仕事です。
工事中は施工業者と定例打合せをし、施工業者からの質問事項に返答しながら、円滑な工事の遂行に協力します。また、建築工事の各工程での検査を行い設計図書との照合をいたします。問題のある工事を発見した場合は、建築士法にもとづいて工事の是正命令をし、是正工事完了を確認します。
打合せ記録は工事監理記録は、すべて建て主に説明の上、お渡しいたします。工事中どのような問題が発生してどのように解決したのかがわかるよう工程検査の記録として、検査記録、写真記録を細かく残します。住宅瑕疵保険の検査と違う点は、保険会社の検査員の検査報告が、保険の加入者である施工業者にされるのと違い、工事監理者の検査の検査報告は建て主に致します。施工現場では、設計段階では分からなかったことがでてくるものです。そうした時に建築士と職人さんと話し合い「どうしたらよいか」改善点を見つけ出します。 また、変更事項などある場合はお客様に報告し再度打ち合わせをします。
瑕疵保険の検査員による検査は、基礎の配筋検査、構造金物設置検査兼断熱・気密施工検査、完了検査の3回の立会検査であるのに対し、設計事務所の工事監理者の立会い検査は、以下のように概ね26回の工程検査と完了検査となります。それ以外に工事中不適合施工があった場合は適宜、是正確認検査(提出写真による検査も有)を行います。
「誰が住むのか」
「何のための工事なのか」
「これからどう暮らしていくのか」
目的を明確にして、住まう人の事を最大限に考えた設計、工事監理を行います。